共に生きる

(「LOGOSNo.30」1992.3 )

藤森桂子

共に生きる
弱者も 老人も
強き者も 若者も
幼子も 赤児も
共に生きる
有機体としての社会を
絶対多数の愛の生命が
意志する時
それは可能となる
生命よ!
同じ生命である社会の荷厄介を
きりすてていくならば
一体何処で
その線を引いていくのか
誰がその線を引いていくのか
線の内側と外側とがあって
内なる人々は いつ何時
引かれた線の外側へ
脱落するか
それは誰にもわからない
いつ自分が線の外へ
出されるかわからない

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