時のしるし

山本三和人

 時代がどのように変わっても、世の中がどのようになっても、十年一日のような信仰生活を送ることは、決してイエスが求めておられることではありません。イエスは弟子たちを伝道の旅につかわすにあたって、「わたしがあなたがたをつかわすのは、羊を狼の中に送るようなものである。だから蛇のように賢く、鳩のように素直であれ。人々に注意しなさい」(マタイ10:16)戒められました。「人々に注意しなさい」ということは、人の働きに注意しなさいということで、世界や時代の動きに注意しなさいということです。さらにイエスは「蛇のように賢く、鳩のように素直であれ」とおっしゃいます。蛇は大地に腹をつけて生きえていますから、地熱の変動を感知して難を避けます。イエスは弟子たちに蛇のように賢く、時のしるし、時代の動向を感知して、鳩のように素直にその動向にに処することを求めておられます。教会の中には、現実を超越して生きるのが信仰生活であるという常識があるように見えますが、教会にとって、また私たちにとって必要なことは「時のしるしを見分ける」ということであります。イエスは「天からのしるしを見せてみらいたい」と言ったパリサイ人やサドカイ人に対し、次のようにおっしゃいました。「あなたがたは空の模様を見分けることを知りながら、時のしるしを見分けることができないのか」(マタイ16:3)と。

TOPへ