クリスマスと新年を病院で過ごした私

楠田 和子

 昨年暮、私はどうしょうもない手足のマヒ、身体のだるさ、自分の身体が自分のでないような不思議な感覚におそわれた。

 一体何だろうかと思ったが主人と私には全くわからず、親しくして頂いてる平井先生に主人が電話した。平井先生とはみんなが良く知っている井出博子さんのご夫君であり、府中の神経病院の脳神経内科の先生です。平井先生はすぐ病院で受診するようにと言って下さり主人と私はタクシーで病院へと向かった。12月23日真夜中の事でした。

 病院へ着くと早速、いく種類かの検査をされ結果は脳梗塞と診断された。

 そんなイヴの夜から新年を経て1月の終わりになろうとしている今、私の身体の具合はとてもよくなり、車椅子にこそ座っているものの誰が見ても健康体に見える。

 けれど私には持病の糖尿病があり、今迄にもロゴスのキッチンの中でそのコントロールに難しさをしばしば経験しているし、その度にみんなに迷惑をかけている。

そんな厄介な病気を抱えている私は何もランチのためにみんなのようにお料理を作ってくるわけではなし、(一つにはわが家の専任シェフがあまりおいしくないものを持っていくなという言葉もあって)いつもいつも心苦しく思っていたのです。皆さんが心をこめて作って下さるお料理を美味しく感謝して頂くだけなのです。

 それにしても糖尿病からきているほとんど片目しか見えていない眼、補聴器をつけても聞こえにくい耳、ふらふらする身体、何故こんなに私ばかり色々と出てくるのですか、神さまとつい言いたくなってしまうのです。

も自分が少しくらい眼が不自由だって中野先生のように僅かな光だけでお手紙さえ書いて下さるのには、さすがと思わずにはいられません。それなのに神さま、なんて不公平なのですかと思うのはあまりに身勝手というものでしょうか。           

主治医の先生は出来るだけ他も治しましょうと様々な経過をみたりしながら治療にあたって下さっているお陰でとても元気になっています。ただ、完全に自分の足で歩けるようになるまで、リハビリと取り組んでいますが、もう少し時間がかかりそうです。

入院当日の夕方には、教会では厳かにイヴ礼拝が行われていることでしょう。私もひと時手を合わせてお祈りしました。

 そして2010年最後の礼拝、この日は本来なら私が司会を努めることになっていたのに、そしてこの1年を感謝したかったのに、それが今、点滴の管につながれて車椅子の生活になってしまった。

 でもこれも神のご配慮、与えられた試練として受け入れましょう。神様、不公平だなんて言ってごめんなさい。

 26日の礼拝後、山本先生は早速私を見舞って下さり、私の回復のために親切にお祈りをして下さいました。とても贅沢な幸せな時間でした。

 その後、新年の礼拝の後も聖餐式をして下さるため病院へいらして下さり、主人と私は先生と共に聖餐にあずかることが出来ました。先生、ほんとうにありがとうございました。

 そしてその後、次々と私を見舞って下さった多くの方たちに、ここで改めてお礼を申し上げます。ロゴスへ出て行けるのはもう少し先になるでしょうが、その時は笑顔で皆さんとお会いしたいと思います。

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