盲伝と私

山崎 多恵子

私点訳技術を習い、点訳ボランティアグループ「八王子六つ星会」の一員として活動を始めてから、11年が経ちました。点字というと手でポツポツと書いていくイメージをお持ちかも知れませんが、ここ10年くらいでパソコン点訳のソフトや利用法が飛躍的に進歩しました。手書きの頃には、数ヶ月で1冊作るのがやっとだったものが、今では同じ点訳書が短期間で何冊もできて、全国の点字図書館で借りられるようになってきましたし、パソコン上のネットワークを通じてデータをダウンロードすることもできるので、本の形ではなく、パソコンの音声で本を“読んだ”り、またはパソコンに接続した点字表示器で読んだりする方も次第に増えているようです。

 私がこれまで点訳を担当したものは、小説や随筆、医療用の資料、音楽の専門書などまとまったものから、音楽会のプログラムや八王子市のお知らせなど、また盲学校の英語の問題集などもやりました。昨年秋から新しく依頼を受けて、私と校正者と二人で担当しているのが、盲伝(もうでん)婦人部」の機関誌や、各種のお知らせ点字版と墨字版の製作です。キリスト教関係のものなので、普通の方には分かりにくかったり、抵抗があったりすることもあって、私にというご指名でした。

盲伝の正式名称は「日本盲人キリスト教伝道協議会」で、NCCの准加盟団体ということを後から知りました。1951年にスタートした超教派の団体で、点字やテープによる伝道、聖書や賛美歌の点字出版、視覚障害者の教会活動の援助などをしています。婦人部はその各部の一つで、八王子栄光教会員であり、六つ星会会員でもある、龍崎靖子さんが部長を務めておられ、部員は障害者と晴眼者で250名を数えます。

龍崎さんご夫妻とは以前から面識があり、熱心なクリスチャンであることを知っていました。私がクリスチャンであり、点訳者であることで、このような機会を与えられたことに神さまのお導きを深く感じ、自分の技術をこのような形で役立てることができることを大変幸いなことと感謝しています。来る927日(水)〜28日(木)の2日間、高尾の森わくわくビレッジで、盲伝婦人部の全国修養会が開かれます。礼拝や講演会のほか、邦楽アンサンブルのコンサートもあり、現在栄光教会を事務局として龍崎部長、郷事務局長を中心に忙しく準備をなさっています。私は修養会のお知らせや、案内、当日のしおりなどの製作を担当し、当日も参加させていただくつもりです。部分参加はどなたでも構わないとのことなので、ロゴス教会の皆さまもどうぞおいでくださいとのことでした。ご案内の文書を置きますので、ご覧になってください。

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